中尾美園 個展 こまぎれの色どりたち
2024年10月1日(火)~10月13日(日)10日(月)休廊 12:00~17:00(最終日16:00 月曜休廊)
災害や戦争などで、日々の均衡がくずれると、女性や子供、力のない者に対する暴力は激烈なものがあります。実家の家業をついで、日々マッチョになる実妹に頼もしさをおぼえつつつ、マッチョになるしか対応できないのかと煩悶しています。
今回の展覧会は、私の祖母と母の嫁入り箪笥に残されていたものを描いた作品と、娘の折り紙作品を描いたものと、母子のやり取りを撮影した映像作品などを展示します。
絵や、映像にうつされた実際のものはすでに失っているか、もうすぐ失われるものばかりです。
描きうつされたものは、私の目と手を経て、オリジナルからどう変化したのでしょうか。
これらを見ていると、「うつろう」ことへの若干のあきらめと、少し未来を覗くような気がしています。
残りがたくあった、どこどこのおばさん、奥さん、ママたちの記録。
絵が美しく描けたことに喜びを覚えながら、この作品たちの「うつろい」も、からりとした明るさを持ってのぞみたいと感じています。
写真:《ふるう》
(映像5:08)、2024年