うつわをかりて
川瀬理央・下村一真 展
2024年2月20日(火)~3月3日(日) (2月26日(月)休廊)
12:00~18:00(最終日17:00)
樹木をモチーフに器型の作品を制作しています。樹木には幹のうねりや枝ぶりに、器には作り手、使い手の重ねた時間が刻まれています。「今」に至るまでの過程に魅力を感じて制作しています。2021年にも2人展をさせて頂き、今回2回目になります。作品の根本は変わっていません。前回とは異なった「うつわをかりて」制作した形をご高覧頂けたら幸いです。(川瀬理央)
「刻2023−8」 撮影 来田 猛
前回の2人展から2年と少し、あっという間に過ぎましたが、身の回りの状況もめくるめく変化し、作品に対する考え方も徐々に変化していきました。これまでの囚われや思い込みから解放されつつあり、これまで拒んできたことにも柔軟に挑めるようになったと感じています。久しぶりに陶土を触ることで、あらためて磁土の面白みを確かめ、手びねりで造形することで、ロクロの造形を再考しました。今まで、仕方なく「うつわをかりて」いたように思いますが、少しずつ、うつわに挑んでいるように思います。本展では、川瀬さんのあの繊細な造形を、私の薪窯で焚くというスリリングなコラボレーションも行いました。少しずつ変化しつつある作品を、ご高覧ご指導賜れれば幸いでございます。(下村一真)
「炎にうずもる」 撮影 来田 猛